2024年2月13日火曜日

第5話 挑戦と成長:精神障害者としての職場での旅

 挑戦と成長:精神障害者としての職場での旅


私の人生は、高校卒業後に始まりました。

精神障害者であるというハンディが、就職活動において厳しい壁となり、なかなか職を見つけることができませんでした。


しかし、土方をしていた親戚の支えにより、公共工事の現場で働くことができました。

この仕事は着工から工事完了までの期間がおよそ7ヶ月間で、初めての職場での経験がスタートしました。


その後、日雇い労働を経て、大工の仕事に携わりました。


(ここで日雇い労働の経験を描いた漫画を載せました。)


大工として働いた工事現場での経験が、手仕事やチームワークの重要性を学びました。しかし、大工の仕事も長くは続かず、次なるステップに進むことを決断しました。


新たな挑戦は、園芸会社での仕事でした。

ビニルハウスでの作業は、主にベンジャミンなどの観葉植物の生産・世話・出荷・販売を担当しました。

ベンジャミン以外の植物も手入れし、その中で自分の手で生み出した花々がどんどん成長する様子は、やりがいを感じる瞬間でした。園芸会社では約6年間、植物たちと共に働く中で、自身のスキルを磨き、職場での経験を積みました。


その後、新たな場所での挑戦が始まりました。リネンサプライ・ランドリーという環境で、3年半勤務しました。仕事の範囲は異なりましたが、職場環境や人間関係の構築など、新しい経験が私を成長させました。しかし、精神的な状態が悪化し、新たなステップを踏み出すことを選択しました。


一時は障害者の作業所での日々を送りましたが、再び精神障害者雇用の枠組みで、ホワイト急便というクリーニング店での勤務が始まりました。これまでの職歴を通じて培ったスキルや経験が、新しい仕事においても役立つことを感じました。ホワイト急便では5年半以上、クリーニング業務に従事しました。


精神の病を抱えながらの職場での挑戦は、確かにきつかったです。薬の副作用による働きにくさや、他の人々とのコミュニケーションにおいての課題もありました。しかし、そうした中で得たものは大きいです。


これまでの仕事を振り返ると、苦労や困難はたくさんありましたが、それを乗り越える中で培った強さや、職場での人間関係の大切さ、仕事を通じて自分を理解し成長していく過程が、私にとっての宝物です。


自分にはできることがあると確信し、職場での存在感を感じることができたことは、精神障障害者としての日々を乗り越えてきた証ともなりました。


薬の副作用や心の葛藤に直面しつつも、その中で自らを受け入れ、仕事を通じて生きる力を見つけていくことができました。


振り返ってみると、苦しい時期もありましたが、その中で培った強さや忍耐力が、自らの人生において大きな支えとなりました。


特に、職場での経験は、他者とのコミュニケーションや協力、仕事への責任感を養う上で大いに影響を与えました。


また、仕事を通じて他者と関わる中で、共感や理解を得ることができた瞬間が何度もありました。

人間関係が深まる中で、自分の精神的な状態やニーズを理解してくれる同僚や上司に支えられ、仕事を通して励まし合うことができました。


もちろん、職場での精神的な状態に関する理解が得られるまでには時間がかかりました。

しかし、それでも前向きな態度で仕事に取り組むことで、周囲の信頼を勝ち取り、自らも成長していくことができました。


精神障害者としての就労経験は、病気と向き合いながらも、自分の可能性を発見し、他者との協力やコミュニケーションの中で力をつける重要な段階でした。これまでの仕事を通して、生きる意味や喜びを見つけ、自分の強みを発見することができました。


精神的な病と向き合いながらも、その中で見つけた希望や喜びが、私を支えてくれました。仕事を通して経験した成長と喜びは、これからも自分の人生において貴重なものとして心に刻まれています。




精神障害者雇用に対する見解は多岐にわたりますが、一般的には以下のポイントが挙げられます:


①平等な機会の提供

精神障害者も他の労働者と同様に、平等な雇用機会を享受する権利があります。雇用機会において差別がないように促進されるべきです。


②適切なサポートの提供

精神障害者に対しては、適切なサポートが必要です。これには職場での配慮やトレーニング、柔軟な労働条件の提供が含まれます。


③多様性と包摂の推進

精神障害者も多様な個性を持つ一員として尊重され、職場において包摂されるべきです。異なるバックグラウンドや経験を持つ人材が、職場全体にプラスの影響をもたらすことができます。


④意識向上と偏見の排除

精神障害者雇用に対する偏見や誤解は依然として存在します。これらを排除し、理解を深めるためには、職場全体での意識向上活動が必要です。


⑤柔軟な労働環境

精神障害者は時折、特定の状況やストレスに対して敏感に反応することがあります。柔軟で理解のある労働環境を提供することが、精神的な健康を促進する一環となります。


⑥精神健康の重要性の認識

精神健康は全ての労働者にとって重要です。雇用主は、従業員の精神的な健康をサポートし、心理的な安全環境を整えることが求められます。


これらの視点から、精神障害者雇用を促進し、彼らが満足できる仕事環境を提供することが、個人の成長や組織全体の健全な機能に寄与すると考えられます。







※上記の漫画は僕の自伝漫画『スキゾフレニックライフ』にも載せています。











自著

 

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アート活動(ドアレスアートオキナワ)

 

 

Fine Art America












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